守ってダーリン!
牧場内のレストランで昼食を済ませた後、私たちはのんびりと牛や馬たちを見て回った。

広い牧草地をゆるやかに動く動物たちは、見ているだけで心が和む。

「あ、うさぎもいますね。」

羊のいる牧草地をぐるりと回ると、その先に現れたのはうさぎたち。

白い柵で囲まれた直径5mくらいのスペースで、たくさんのうさぎがピョンピョンと元気に飛び回っている。

入場客は自由に出入りが出来るようで、入り口にはにんじんカップが売っていた。

「あ、市谷さん!うさぎににんじんあげられるみたいですよ。」

「へえ。あげてみる?」

「はい!」

市谷さんがにんじんカップを買って、私に「はい」と渡してくれる。

その行動がなんだかとてもうれしくて、私は笑顔でお礼を言った。

早速、市谷さんと一緒に中に入った私は、近くにいたうさぎにスティック状のにんじんを差し出してみる。

すると、みるみるうちに数羽が集まり、「私も私も!」状態で、重なるように群がってきた。

「ふふっ、かわいい。」

にんじんをゲットしたうさぎが、両手でそれを食べる姿は、なんともかわいくて愛らしい。


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