守ってダーリン!
キレイな夜景とおいしい料理。

そして隣には、大好きな市谷さんがいる。


(・・・なんか幸せ。)


満たされた気持ちで口元を拭っていると、ウエイトレスがデザートを運んできてくれた。

真っ白なお皿の上には、彩りよくケーキやフルーツが盛り付けされており、ところどころには赤いソースでかわいらしい模様が描かれていた。


(おいしそう!)


私は早速、小さなショートケーキの生クリーム部分を口に入れた。

「うん!おいしい!」

感激して感想を述べると、市谷さんも同様に頷く。

「ふわふわだな、スポンジも。」

「ふふっ、市谷さんが『ふわふわ』とか言うと、なんかかわいい。」

「・・・仕方ないだろ。ふわふわなんだから。」

ちょっぴり拗ねてしまった市谷さんに笑うと、私もスポンジ部分をぱくっと口に入れてみる。

「ほんとだ!ふわふわですね!」

「だろ?」

そう言って、二人で一緒に笑いあう。

楽しくて素敵な時間は、あっという間に過ぎていく。

「デザートならもう一皿いける」と話しながらも、締めくくりにコーヒーを飲んだ私たちは、名残惜しむように店を出て、彼の車に乗り込んだ。
< 225 / 330 >

この作品をシェア

pagetop