守ってダーリン!
突然のことで理解が出来ず、私はポカンと聞き返す。

「キミを責めるような言い方をしたから。

さっき、オレに謝っただろう。被害者なのに。」

「えっ・・・?」


(さっきのこと?気にしててくれてたんだ・・・。)


今も、怒ってるんじゃないかと思っていたから、私はその意外さに驚いた。

「あの状況で声を出すのって、難しいだろ。

キミはおとなしそうだし。

冷静になって考えればわかるんだけど。

犯人にいらついてた気持ちを、キミに向けてしまった気がする。

キミに非はないから。・・・・・・悪かったな。」

そこまで言ってから、市谷さんは口をつぐむ。

市谷さんのことはまだよくわからないけれど、真摯に謝罪してくれている気持ちが伝わって、私の胸がトクンと鳴った。

さっきは冷たいなって思ったけれど。

そんな風に言われると・・・市谷さんの言葉が、妙に胸に響いてしまう。

「いえ・・・。」

ドキドキと鳴る胸の音。

私は自分を落ち着かせるように、そう、短く返事をすることしか出来なかった。









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