守ってダーリン!
(なんか・・・『新婚さん』って感じだな・・・。)


市谷さんが浴室に行った後、彼の言葉を思い出した私は、ひとり頬を赤くする。


(でも・・・うれしいな。)


結婚して、一緒に暮らし始めた彼が、変わらず甘く、私に優しくしてくれる。

うれしくて、幸せで、頬はゆるんでしまうけど。


(・・・いけないいけない、片づけしてる途中だった!)


私は、ゆるみきっていた顔を、きゅっと指で持ち上げる。


(さて・・・キッチンのところ、もうちょっと整理しちゃおうかな。)


決意新たに、鍋や食器の片付けに取り掛かるものの、眠気がふっと私を襲う。


(やっぱり疲れてるのかな・・・。市谷さんがお風呂の間、ちょっと休憩しようかな。)


ちょうどよく、開けたばかりの段ボール箱の中にハーブティーを見つけた私は、やかんでお湯を沸かすと、一休みすることにした。


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