守ってダーリン!
それは、やはり絵になるようなかっこよさで、自分の旦那様ながら、私はドキドキ胸を鳴らした。

「おつかれさまです」

カチャ、と小さな音を立てて、彼の前にコーヒーを置く。

読んでいた本から顔をあげた彼は、私と目が合うと、ふっと優しく笑ってくれた。

「ありがとう。里佳もおつかれ」

「もうちょっと、待っててくださいね」

「ああ。がんばって」

閉店まであと20分。

打ち合わせは、お店の閉店後に行う予定になっている。


(今までも何度か、私とオーナー夫婦で打ち合わせはしてるけど・・・)


参加する意思はあるものの、いつも直前で呼び出しを受けてしまう直くんは、一度も参加が出来ぬまま。


(でも・・・今日は来られてよかったな)


二次会だし、自分の職場だから、私一人で決めることだって無理なわけではないけれど。

私と直くん、二人の一大イベント。

その最終打ち合わせとなる今日、彼が一緒に参加できることを、私はとても嬉しく思った。





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