守ってダーリン!
「うん。

チカンから助けてもらったし、その後市谷さんの車で、家まで送ってもらったの。」

「わ!そうなの?それはした方がいいよ、お礼!」

ずい、と身を乗り出して玲奈は言う。

「協力してあげる!まかせて!」

「え、えっと・・・。」


(なんか、下心があると思われてる!?)


「本当に、お礼するだけなんだけど・・・。」

「うん。いいからいいから。」


(龍平くんといい・・・似た者夫婦だよ・・・。)


とりあえず、今は何を言ってもダメそうなので、玲奈の反応はスルーして、お礼についての話を続ける。

「何がいいかな?

市谷さんのことあんまり知らないから・・・モノより、食べ物の方がいいかな?」

「そうだね・・・でも、好き嫌いあるかもしれないし・・・。

龍平に聞いてもいいけど・・・。」

話の途中で、玲奈は「あっ!」と名案が浮かんだように手をたたく。

「里佳のスコーンは?」

「ええっ!?私の・・・手作り!?」

「うん。」

「ナイス提案!」と目を輝かせた玲奈に、私は一歩、後ずさる。

「手作りは・・・どうかな・・・。」

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