守ってダーリン!
「やったね、里佳。」
お客さんにパスタを運び終えた玲奈が、キッチンの入り口に立つ私の元にやってくると、伊佐子さんとの会話を聞いていたのか、にこっと笑ってそう言った。
いつも明るく自然体な彼女は、ほぼすっぴんであるにも関わらず、今日も変わらず美しい。
「うん。がんばらなくちゃ!」
そんな玲奈に、私は軽く、Vサイン。
プレーンとチョコだけじゃなくて、ほかの味も加えようかな。
そんなことを考える。
「7 luxe」に入ったきっかけは、大学時代からの友人である、この桐島玲奈の紹介だった。
大学卒業後、大手食品メーカーでOLをしていた私は、人間関係や業務内容になんとなく違和感を感じ、就職して3年半で、その会社を辞めてしまった。
今思うと、なんて浅はかな判断だったんだろうと後悔するばかりだけれど、あの頃の私は、「もっと私に合う仕事があるかもしれない」「もっと自分に合った職場があるかもしれない」そんなことを、毎日毎日考えていて。
やがて、毎日唱えていた「なんとなくの違和感」は、自分を洗脳するように確信へと変わっていき、25歳になった8月の終わり、私は会社を辞めてしまった。
若気の至り、としか言いようがないことだけれど。
世間というものは、25の私が考えていたほどは甘くなく、再就職活動は、想像以上に難航した。
お客さんにパスタを運び終えた玲奈が、キッチンの入り口に立つ私の元にやってくると、伊佐子さんとの会話を聞いていたのか、にこっと笑ってそう言った。
いつも明るく自然体な彼女は、ほぼすっぴんであるにも関わらず、今日も変わらず美しい。
「うん。がんばらなくちゃ!」
そんな玲奈に、私は軽く、Vサイン。
プレーンとチョコだけじゃなくて、ほかの味も加えようかな。
そんなことを考える。
「7 luxe」に入ったきっかけは、大学時代からの友人である、この桐島玲奈の紹介だった。
大学卒業後、大手食品メーカーでOLをしていた私は、人間関係や業務内容になんとなく違和感を感じ、就職して3年半で、その会社を辞めてしまった。
今思うと、なんて浅はかな判断だったんだろうと後悔するばかりだけれど、あの頃の私は、「もっと私に合う仕事があるかもしれない」「もっと自分に合った職場があるかもしれない」そんなことを、毎日毎日考えていて。
やがて、毎日唱えていた「なんとなくの違和感」は、自分を洗脳するように確信へと変わっていき、25歳になった8月の終わり、私は会社を辞めてしまった。
若気の至り、としか言いようがないことだけれど。
世間というものは、25の私が考えていたほどは甘くなく、再就職活動は、想像以上に難航した。