守ってダーリン！

チン！という音を立てて、電子レンジが私を呼ぶ。

温まったお惣菜とごはんをテーブルに運ぶと、姉の横に座って一緒に夕飯を食べ始める。

そんな私を、姉はじーっと見つめてきた。

「な、なに？」

「うん。里佳こそ、金曜の夜なのにデートでもしないのかなって。」

「・・・相手いないし。」

姉は色っぽい目線で尋ねてくるけれど、私はさみしく答えるだけ。

「合コン、セッティングしてあげようか？」

「い、いいよ。お姉ちゃんと一緒とか恥ずかしいし。

それに、そもそも合コンって苦手だし。」

基本的に人見知りの私。

初対面の男性たちと、お酒を飲みながら数時間雑談・・・なんてことは、できることならしたくない。

「もったいないなあ。里佳、合コン行ったら絶対にモテるタイプなのに。

気になってる人とかいないの？お客さんとか。」

「気になってる人・・・。」

その言葉を受けて、パッと市谷さんの顔が頭に浮かんだ。


（！！・・・や、やだっ・・・。）


たった２回、会っただけなのに。