守ってダーリン!
「寝ててくださいね。私、作っちゃいますから。

出来たら呼びます。」

「いや、えっと・・・。」

呆気にとられたような市谷さんをベッドに寝かし、私は寝室のドアをパタンと閉めた。

キッチンに立って腕まくりをすると、早速スープ作りに取り掛かる。

大量の野菜を買ってきたので、切り刻むだけでもかなりの労力。


(買いすぎたかな・・・。でも、たくさん食べて栄養つけてもらわないと。)


手首が痛くなるほどの野菜カットを終え、それらを大鍋で煮込んでいる間に、小鍋でおかゆを作りはじめた。

二つの鍋を火にかけている間、私は何気なく部屋を見渡す。

リビングもキッチンも、全体的に散らかっている。

体調が悪いから、というのももちろんあるだろうけど、普段から片づけはあまりしていないような印象を受ける。

完璧で隙のない感じがするけれど、こういうところを見ると、普通の男の人なのかも、なんて勝手に親近感が沸いてしまう。

あまり手を出すのも余計なお世話だろうとは思いつつ、さすがにこれは・・・と思うカップラーメンのごみやペットボトルは、袋にまとめておくことにした。







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