守ってダーリン!
起こしていいものか、部屋の中をウロウロしながら考える。

しばらくすると、私の怪しい気配を感じ取ったのか、市谷さんは「うーん」と言いながら目を開けた。

「あっ・・・!ごめんなさい、起こそうかどうしようか迷ってたんですけど・・・。」

私が声をかけると、彼は後ろ髪を掻きながら上体を起こす。

「いや・・・オレも、ほんとに寝るつもりなかったんだけど。

いつの間にか寝ちゃってたんだな・・・。」

どこか反省するように呟く市谷さん。

「いえ。寝ててって言ったの私だし。結構時間かかっちゃったから・・・。

あの、おかゆ出来たんです。一応テーブルに用意したんですけど・・・持ってきますか?」

「ああ・・・いや、起きる。」

そう言うと、市谷さんはベッドから抜け出してリビングまで来てくれた。

「お口に合うかわかりませんけど」と言いながら、たまごがゆとスープを勧める。

「・・・いただきます。」

ふうふうと息を吹きかけながら、市谷さんがパクンとスプーンを口に入れた。


(ど、どうかな・・・?)


ドキドキして反応を窺っていると、「うまい」とひと言、彼は小さく呟いた。


(わ!)






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