守ってダーリン!
「えっ!?い、いいよ。もちろん、あいさつくらいはするけど。」

玲奈の言う「紹介」は、ただの知人紹介ではなさそうで、私はちょっと、後ずさる。

前の彼氏と別れてから、もうすぐ2年。

そろそろ新しい恋に踏み出したいところではあるけれど、突然すぎる申し出に、心の準備は出来てない。

「無愛想だけどね、しっかりした人だよ。龍平も、いい人だって言ってたし。」

龍平くんは、明るくて気のいいタイプ。

彼の基準に合わせると、世の中の9割は、いい人に分類される気がしてしまう。

「う、うーん・・・。いや、でも、むこうだっていきなりそんな・・・。

びっくりするでしょう。」

「でも、だいぶ彼女いないみたいなんだよねえ。喜ぶかもしれないし。」


(無愛想な人が、そんな急な事態を喜ぶかな・・・。)


「とにかく、里佳もそろそろ彼氏見つけたほうがいいって!

かっこいいのは保証するから、とりあえず紹介するね!」

「え、えー・・・。」

私は、苦虫を噛み潰したような声を出す。


(まあ・・・龍平くんの手前もあるし・・・。

適当に挨拶して、何気なくその場を立ち去ろう!)


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