守ってダーリン!
朝起きると、空は気持ちよく晴れていた。


(よかった。)


夕方の待ち合わせだし、食事をしに行くだけだけど、天気がいいと、やっぱり気持ちは自然に上がる。

リビングに行くと、姉はすでに出勤していて、テーブルの上には「がんばってー」と書かれたかわいらしいメモが置いてあった。


(ふふっ。うん、がんばるね。)


朝食を食べて一通りの家事をこなすと、あっという間に時間が過ぎる。

急いで昼食を済ませると、いそいそとデートの準備に取り掛かった。

昨日考えてもらったコーディネートを身に纏い、リビングの机に鏡を置いた私は、いざ、メイク開始。

普段だって、もちろん化粧はしているけれど、今日は「つけまつげつけて、髪は巻いて」と姉からアドバイスを受けている。

いつも以上に気合いを入れて、丁寧なメイクを自分に施す。

ピンセットではさんだつけまつげを瞼にのせると、パチパチと何度か瞬きをした。


(・・・うん。つけま、上手についた。)


慣れないながらも、なかなかの仕上がりに気分上々。

こんなに気合いを入れて、市谷さんに引かれないかな、とちょっと心配にもなるけれど。

姉曰く「自分から誘った女の子が自分のためにかわいくしてきてくれたら、そりゃうれしいでしょう」と言うので、どういう意図で誘ってくれたのかはさておき、気合いは抜かないことにした。


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