守ってダーリン!
「こ、こんばんは・・・。」

とりあえず挨拶をしてみると、目を見開いた女性は、興奮気味に声を上げる。

「まああ!みんな!市谷くんが、女の子を連れてきたわよ!」

「えっ!!??」

女性の掛け声で、カウンター席に座っている3人の男性が、一斉に私たちの方を見た。

ついでに、厨房からももう一人、男性がいそいそと顔を出す。

「なんだあ。最近来ないと思ってたら、彼女とデートに忙しかったんだな。」

「違いますよ。本当に仕事が忙しくて。

それにこの子はそういうんじゃなくて。・・・知り合いです。」


(・・・知り合い、か・・・。)


もちろん、それ以外の何者でもないわけだけど。

私はなんとなく、その言葉に寂しさを感じる。

「まあまあ、もうなんでもいいわよ。とりあえず座って。」

女性に促され、私たちはカウンター席の一番手前に並んで座った。

「何飲む?カクテルとかないんだけど。梅酒ならある。」

「あ、じゃあそれで。」

市谷さんが梅酒と焼酎のロックを頼むと、カウンターの中の女性は「了解」と返事して、いそいそとお酒の準備に取り掛かった。





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