守ってダーリン!
「・・・冗談だよ。

里佳さんが、深い意味なく言ったことくらいわかってる。

かわいかったから、ちょっとからかっただけ。」

淡々とした口調なのに、甘さを含んだ言葉が、私の体温を上昇させる。


(私のこと酔ってるとか言ったけど・・・市谷さんの方が、酔っぱらってるんじゃないのかな。)


コンビニを出たあたりから、市谷さんの甘さがどんどん増している気がする。

私はドキドキと動揺する心を誤魔化すように、それとなく話題を変えてみた。

「あ、えっと・・・今日は本当に楽しかったです。

市谷さんのこと、みんなからいろいろ聞けたし。」

わざと、明るい口調で言う私。

「・・・余計なことばっかりだっただろ。」

「ううん。一度にたくさん市谷さんのこと知れたから。よかったです。」

正直な感想を私が言うと、彼は横目で見つめてきた。

「・・・じゃあ、今度は里佳さんのことを教えて。」

「え?」

「もっと知りたいから。里佳さんのこと。」

動揺しないように話題を変えたのに、私は言葉につまってしまった。

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