博士と渚くん


「お母さんはどこ?」

ニタリと尋ねてくる。怖い。気持ち悪い。
頭が全く働かない。

「君のお母さん、大槻唯だよね?」

大槻唯は私だ。
…と思ったけど、そう言えば渚くんが変な嘘ついてたな。

「さぁ、お母さんはどこか教えてくれるかな?」

「し、知らない!」

そう返事をする。
ストーカーは笑みを絶やすことなく、近付いてきた。

< 29 / 148 >

この作品をシェア

pagetop