博士と渚くん
「さ、この話はお終い。
それより寝ない? 俺ほとんど寝てないから眠たくて仕方ないんだけど」
欠伸をする渚くん。
私も眠たい。泣き疲れてしまった。
「そういえばプリンあったね。今食べる?」
「明日でいいや」
私も渚くんにつられて欠伸。
動くのも面倒なくらい、うとうとしてきた私は渚くんに抱えられた。
「同じベッドでいいよね? てか他にないし」
「ねれたらなんでもいいや…」
舌もまわり切らない。
渚くんは私を丁寧にベッドに寝かせてくれた。
「この光景やばいね。俺完全なる変態だよ」
「んー」
同じベッドで、渚くんに抱き締められたまま目を閉じた。
他人の温もりが懐かしい。
「おやすみ博士。いい夢を」
「おやすみ」
私の意識は瞬時に夢の世界へと旅立っていった。