博士と渚くん
「今日は急遽学校休みらしいからさ、どこか出かけない? 前から観たかった映画があるんだ」
「映画?」
渚くんに作ってもらった朝食をたべながら遊びのお誘い。
ここしばらく家にしかいなかった私にとって、久しぶりの外出。
昨日のは無理やりだからノーカンね。
「……いいよ」
本当は好ましくないけど、渚くんとなら行ける気がした。
それに、早く渚くん離れしなきゃならない。
渚くんにもいつか彼女が出来るだろうし、その時彼は私から離れるだろう。
「あ、そういえばプリンあるんだよね」
渚くんはわざわざ冷蔵庫からプリンを取り出してくれた。