博士と渚くん
「…あれ、意外と美味しい?」
ボリボリとクッキーを噛み砕く。
甘すぎもない良いお味。
「ごめんね、渚くん。疑っちゃって」
飲み込んでから渚くんに謝罪。悪かったなぁ。
「いや、いいんです」
「……?」
渚くんの声が聞こえにくい。
というか世界が回ってる。グラグラする。
「博士の疑いは至極真っ当だし、むしろ正解だったんですから」
渚くんの言葉を理解する暇もなく、私の意識は闇に堕ちた。
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