博士と渚くん
「あなたは…」

目の前にいるのは、困ったような顔をしている男性です。
そしてその男性は、正真正銘、王子その人でした。

「僕が怪盗の正体です。兄とは違い政治に関われない分、国民の助けにと怪盗を続けていました」

衝撃のあまり、村娘は言葉を失いました。

「ずっと君のことを想っていました。忘れたことなんて一度もありません」

「わ、わたしも、です」

「君に、僕の妻となってほしい」

村娘は何度も頷きました。
嬉しさのあまり、目から涙が溢れました。

娘の唇に王子の唇が重なり、2人は結ばれました。


そして、末長く幸せに暮らしましたとさ。
< 61 / 148 >

この作品をシェア

pagetop