博士と渚くん
文化祭ゲスト②
ーー


「何これ!」

今日は学校での練習日。
渚くん達の授業が終わる時間に合わせて学校にたどり着いた。

ストーカーの一件以来、一人で外に出るのは初めて。
すごくドキドキしたけど、なんとかいけた。
これも全て渚くんのおかげだ。

到着したら、渚くんに台本を渡された。
そして告げられた私の役名は村娘。


「どうかした?」

「この役、私には無理だよ! 外見が伴わないもん!」

「大丈夫だって。博士の唯一の取り柄はその容姿なんだから」

「唯一って言われるとなんか嫌だな」

てか事実、そんなに可愛くなんてない。
顔立ちも中の中だと思ってるし、胸もスカスカ。

そんな私がこの役? 無理がある。

「なら断わる?」

「いいの!?」

「仕方ないよ、そこまで強制は出来ないもん。
決まったって喜んでたクラスのみんなは悲しむだろうけど、やっぱり本人の気持ちが大切だしね」

「うっ…」

そんなこと言われて断われるわけない。

私は渚くんに丸め込まれ、練習することが確定した。

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