博士と渚くん
「博士って本当に鈍感だし、天然で心を抉るようなこと言うよね」

「え、そんなこと言った? ごめんなさい!」

何が渚くんの心を抉ったのか、全然わからないけど謝ってみた。
渚くんは「別にいいけど」と言うけど、黒いオーラは払拭されない。
めちゃくちゃ気にしてるみたいだ。

「さて博士、食べたなら帰ろうか。博士にはまだ台本覚えたりだとかやることいっぱいあるんだし」

「はーい」

出されたお冷を飲み切って私達はファミレスを出た。
支払いは私持ち。さすがに年下に奢らせるわけにはいかない。

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