博士と渚くん
「お疲れ様!」
たくさんの拍手を受けながら、なんとかラストシーンを終えた。
舞台の袖にはスミレちゃんと渚くんがいる。
スミレちゃんは感激のあまりか、私に抱きついてきた。自分の創り出したものが完成するなんて、すごく嬉しいことなんだろう。
だけど一瞬で、恥ずかしそうに謝りながら離れていった。
「このまま外に出て、教室で着替えることになってるんです。行きましょ」
「うん」
結構暑かったから早く脱ぎたい。
私は渚くんのクラスで、新田くんはその隣のクラスで着替えることになった。