後ろの姉
口では、新しいおもちゃを買ってもらえた子供のような、
そんな反応を続けている。

でも、心中は違った。
得体の知れない存在。
そうだ、これを得体の知れない存在というのだ。
まさにそうだ。

どんな人なのだろう。


父は、車の窓に、字を書いた。

[宇乃]

「宇乃、という名前なんだよ。」
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