秘密のMelo♪y⑧*完結編㊦*

___真裕サイド___


「…ねーねー」


「あー?」


映画を観終わり。

買ってもらったとろすをかじりながら。


「チュロスな」


今さらだけど今さらなんだけど今さら気付いた。


「あのさヒアリングできなかった」


「ああ…そう」


あたしさ、フランス語と日本語以外ちょいちょい曖昧なのね?

で、英語だったのね。

英語ならって思うじゃない?

それがさ映画とかだと途端に『#$%@×¥/?+*-&』…って聞こえるの。

ほらここカナダだしさ、日本語の字幕もフランス語の字幕もあるわけないじゃない?


「なんかね…はんぶんくらい何言ってるかわかんなかった」


「半分分かったんならいいんじゃねーの」


いいのかな。半分でいいのかな。


あたしが片手に持つとろす……ち…ちゅ…?

…をひょいっとかじりながらまるでどうでもよさそうにそう言うかえくん。

彼はきっとすべて聞き取っているはずだ。


「なぜなら天才だから! かえくんだから! なんでもできるから!」


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