君と指切り〜桜
少し歩いた先には屋台が立ち並んでいる。
大樹は、たこ焼きを買ってくれた。
「ありがとう!大樹」
「あっちで食べようぜ」
大樹が指を差した先には
公園の休憩所がある。
屋台が続く道は狭く
私は大樹の後ろを歩く。
人混みを避けるように歩く大樹の袖口を指先で掴んでいたが、不意に躓きそうになり、その手を離してしまった。
“きゃっ!!"
コケそうになった瞬間
大樹は私の肘を支えてくれた。
「大丈夫か?」
「うん…私ってダメよね…」
「ナツはダメじゃないよ」
「…」
今度は私の手を握り人混みをかき分け歩いてくれた。