君と指切り〜桜

側に居るだけでいいと生田は言ったが
相田の心は!?


僕は生田と共に病院に向かった。


検査入院の病棟は2階らしい、生田が案内してくれた。

小さくノックをして中に入ると4人部屋の手前に相田が横になっていた。


眠っているようで
一旦、病室から廊下に出た。

僕は怖かった。

ナツを思い出してしまう。

ナツも、こんな風に寝ている事が多くて
僕は耐えられなくなり廊下に出て泣いていた。


僕は、どんな顔をしていたのだろう?


生田は心配そうな顔で僕を見ていたとは
気づかずにいた。


「坂上、大丈夫か?顔色悪い」


「いや、大丈夫だよ」



いつもと違う生田の優しさも手伝って涙が溢れてしまった。


慌てて涙を拭いて生田を誘い病院の喫茶室に行くことにした。



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