君と指切り〜桜
生田は一旦帰ると言い
お婆ちゃんも着替えを取りに帰ると言って僕は一人になった。
再び病室を訪ねると
相田は半身を起こして隣の人と話していた。
僕に気づいた相田は
「先生!来てくれたんだ大袈裟だよね!!ただの目眩だよ」
相田は少し頬を染めにこやかに笑ってた。
「相田!大丈夫か?」
「大丈夫です!!」
「そうか…急だったから何も持ってきてないな何か飲むか?」
「はい」
僕を見る目が優しくて
可愛いと思ってしまう
目を合わせるのが照れくさい。
こんな時に…
「じゃ、買ってくる」
取り合えず病室から出て
落ち着きたかった。
「あっ!!私も行きたい」
「ダメだ」
無理はさせられない。
「大丈夫…一緒に行きたい」
少し弱気な声で懇願する相田を放っとけなかった。