君と指切り〜桜
ベテラン教師でもないから自分の授業が上手いのかは、わからない。
一生懸命にやるだけ。
教室に入り教壇に立つ。
英文を読み上げ
簡単な問題を、いくつか黒板に書き出した。
すると背後から溜め息が聞こえた。
その主は…相田奈都芽。
“相田!"
クラスに響いてしまった溜め息を無視する訳にもいかない。
「相田!退屈そうだな?ここには何が入る」
相田は慌てて顔を伏せてたが、ゆっくり顔を上げて
「あの…見えないんです」
“えっ!?"