君と指切り〜桜
保健室に中には
治療を終えた相田がベッドに横たわり、その横で相田の頭を撫でてる生田の姿があった。
相田の顎にはガーゼが貼られていて痛々しく見えた。
「相田?大丈夫か?…悪かったな」
僕は無意識に謝っていた。
「先生!?何で…謝るの…大丈夫…ですよ」
柔らかく微笑む相田の顔がナツに似てた。
2人で過ごした病院での最後のクリスマスの時と同じ笑顔だった。
ナツを思い出しグッと涙が溢れそうになったが力を込めて堪えた。
10年という時間が流れているのに…
僕の中では止まったままなんだ。