君と指切り〜桜
シャワーを浴び翌日の授業の準備を始めた頃、携帯が鳴った。
紗和からの電話だった。
「はい」
「あっ智輝!!今、大丈夫!?」
「どうした?」
「あのさ、さっきノリから連絡あったんだけど…」
紀子(ノリ)は同じ大学時代付き合っていた元カノ。
「ノリから!?」
「明日会えないかなって…嫌かな?」
「いや…別に…嫌とかそんな事ないけど明日はちょっと用事があるんだ」
「ノリがね、どうしても智輝と話したいらしいんだ、もちろん私も行くんだけど」
「ノリ…」
「急なんだけどね…ノリ明後日、田舎に帰るの、お願い何とかならない?」
「ずいぶん急だな……時間は?」
「7時だけど、智輝大丈夫かな?」
「明日…うん、わかった行くよ」
本当は断ろうかと思った。
「じゃ詳しい場所は明日、会議終わったらで良いね」