君と指切り〜桜

「では、出席をとります呼ばれたら返事をしてください」


教室を一周見渡し一番前の席に目を移した。


「相田奈都芽」


「はい!」


目が合った。



“奈都芽とは全く違う"


でも、どこか似ている。


少し寂しい笑顔が同じに見えた。

しばらく忘れた最後に僕に見せた笑顔がそこにあった。

もっとナツの笑顔を思い出してしまいそうで
スッと視線を反らした。


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