君と指切り〜桜
以外だった。
あの頃の咲良ちゃんは
明るくて、人懐こくて
僕と初めて出会った時も笑顔の絶えない少女だった。
それが今は何かに想い苦しんでいる。
他人の僕には何もできない。
ノリも、こちらの仕事を辞めてまで咲良ちゃんに付き添い田舎に帰る。
もしかしたら、もう会えなくなるノリたち。
男のくせに目頭が熱くなり泣きそうになった。
そんな顔をノリには見せられないから、グッと息を飲み込み、テーブルを見つめた。