君と指切り〜桜
思わず口走ってしまう弱い本音。
大樹は私の手をとり力強く握りしめる。
「大樹…」
私は木を見上げたまま涙を流していた。
「大丈夫だ!親父がきっと治してくれる」
そんな大樹も木を見上げたまま励ましてくれた。
「ありがとう、大樹」
「うん」
「今年の桜が最後かな」
「そんな事ない来年も再来年も見れるから」
「そうだったら良いな」
「当たり前だ、来年また一緒に来ても良いぞ!!」
「一緒に見たいね…来年も」