女総長、いざ参らん!
原田と別れ、どこに行こうか迷っていたら斉藤を見つけた。
祐「あ、斎藤さん!」
私が呼ぶとこちらを振り返った。
斉「一ノ瀬か。どうした。」
祐「今大丈夫ですか?」
斉藤はあぁと答えた。
それを聞いた私は原田の時と同様に懐に忍ばせておいたスマホを取りカメラ画面にする。
祐「私が合図したら笑っ…て……いや、やっぱいいです。」
斉「?」
『合図をしたら笑ってください』と言おうとしたが無理そうなのでやめた。
斉「さっきから何してるんだ?」
不思議がって聞いてきた。
祐「斎藤さん、一緒に写真撮りません?」
斉「写真?別にいいが。」
よかった。
斉藤の答えを聞きホッとした。
彼は気難しそうだからもしかしたら断られるかもしれないと思っていた。
でも、そんな心配は無用だったようだ。