女総長、いざ参らん!
裕「私は土方さんが嫌いじゃないしこれからも絶対になりません。
勿論、土方さんだけでなくここにいる人たち全員です。」
そう言うと沖田は優しく笑いそうですか。と言った。
沖田のリアクションが意外と薄くて少し困る私。
沖「裕紀ちゃんならそう言うと思ってました。」
裕「えっ?」
思わず驚きの声が出てしまい急いで口を塞ぐが、時すでに遅し。
沖田がクスクスと笑っている。
やってしまった。と思ってる私をよそに沖田は立ち上がり言う。
沖「そろそろ夕餉の時間です。行きましょう。」
そう言い沖田はスタスタと歩いていく。
私は慌てて立ち上がり沖田のあとを追う。
すると、あっ、と沖田が言い思わず動きを止める。
沖田はこちらを振り向いて、口元に人差し指を添え、艶気のある顔で言った。
沖「今のことは二人だけの秘密ですよ。」
ドキッ
それを見た私は胸がたかなった。
何だか胸が締めつけられるようで苦しい。
これは、なに?
沖「裕紀ちゃん? 早く来ないとおいてきますよー。」
裕「あ、はい!今行きます。」
沖田の声に私は我に返り、急いでそちらへ向かい広間へ向かった。
─この気持ちに気づくまであと少し─