女総長、いざ参らん!

裕「実は私、お、沖田さんのことが、好き、みたいなんです。」

土「……」


少し間があき、土方は一言言い放った。


土「…で?」

裕「で?」

土「いや、だからなんだと聞いているんだ。」

裕「え、それだけですけど…」

土「は?」


土方から冷たい視線を感じた。


なぜ?


土「お前まさか、今更気づいたのか?」

裕「え、もしかして土方さん、気づいてたんですか…?」

土「あぁ。俺だけじゃなくて幹部の殆どが気づいてると思うがな。」


開いた口がふさがらなくなった。


裕「...ま、マジですか?」

土「まじ? あぁ。マジだ。」


思わず懐かしい言葉が私の口から出たが土方さんはしっかり理解してくれた。


以前、土方さん含む幹部達に未来の言葉を教えたのをしっかり覚えててくれたらしい。

土方さんは興味無いと言っていたが。


土「で、お前はどうすんだ?」

裕「何をですか?」

土「気持ち、何時伝えんだって事だよ。」

裕「それは…」


何も考えていなかった。


いつ伝えよう…

いや、そもそも伝えるかどうか…


私が頭の中で葛藤していると土方が口を挟んだ。


土「お前らの事だ。とやかく口を出すつもりは無いが一つだけ言っておく。
今自分が置かれてる状況を忘れるな。」

裕「自分が置かれてる状況?」

土「違う言い方をすれば、未来の事も考えろって事だ。」

裕「………」


未来の事…忘れてた。

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