雨音で奏でて…二人きりの世界
店を出たら雨が降っていた

シトシトと優しい雨が…

芽里は結構…雨も嫌じゃない

特にこんな夜は…

「芽里さんここで待ってて」

頭からマリンの香りのする上着を
かぶされて…目の前にきた
車に乗り込む

「濡れちゃいましたか?
風邪ひかないで下さいよ
明日もデートして欲しいから」

「殆ど濡れなかったよ
拓真君が上着かけてくれたし…
ありがとう」

バックからタオルを出し
濡れている彼の髪を拭いてたら

「このままどっかに
攫いたくなります…俺」
と手をギュッとされて

ストレートな告白に思わず
頷きそうになるから…

目を逸らした

< 16 / 92 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop