雨音で奏でて…二人きりの世界

則夫さんが

「親同士の話があるから
芽里ちゃんクソ拓真と
デートしておいで？何なら…」

「親父…言うなよ？」

いつものように笑いながら
その場を離れることができたのは
則夫さんと輝子さんのおかげで…
本当に感謝です

さっきから苦しそうな芽里を
車に乗せて一度自宅に帰る

玄関の扉を閉めてすぐに

俺に抱きついてきた彼女…

眉間にシワがより青ざめている

「芽里、よく頑張ったな」

「拓真ぁ〜、疲れたよね？
もう、本当にヤダ…」

「ヨシヨシ、芽里ちゃん
何して欲しい？」

「ワガママ言ってもいいの？」

「お〜芽里ちゃん
是非、言ってください！」

「抱っこして…？ソファーの上で…
前に読んだ小説の中であったの
ずっと…憧れてて」

「クク、そんな事かよ〜芽里、
もっと無いのか？ワガママ」

そう言いながらソファーに座った
拓真が芽里を抱き上げ
膝に乗せてくれる…


「拓真いい？どっちが年上か
わかんないよね、これじゃあ…」

「そんなのどうでもいい、
芽里は俺にとって最高に
可愛い女だし、ずっと…一緒にいるなら
年のことなんて関係ないな」

「拓真の彼女になれて…
本当によかった」