いろはにほへと
あの日。




ひなのが米をもらいに行くと言って近所の家に向かう直前。




高校生だっていう事実が発覚した時、相当動揺した。




勿論、引き際はそれなりに考えてはいたけれど。






―マジかよ。






ひなのが出て行った後。


予想外の事態に俺は一人で頭を抱えた。




こんな広い屋敷に一人で過ごしているんだから。



さすがに未成年だとは思わなかった。







ひなのの顔は多少あどけなさはあるけれど、化粧っ気はないし、落ち着きっぷりが半端なくて。





まさか。




10個も差があるなんて。




夢にも思わなかった。



自分がそんな子に、恋をするなんて。







―参ったな。





傷はまだ浅い方がいい。




そんな折に、あの子が来た。




ルーチェの熱狂的追っかけ。




手紙も凄いし、ライブも出待ちも半端ない。



確かルーチェがインディーズの時から、ファンクラブを立ち上げてた子で、その上超の付くお嬢様らしい。


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