いろはにほへと
冗談じゃない。




「―ちょっと、待ってください…」




空いている片方の手をぎゅっと握り締める。




「なのに、まこちゃんたら、強引に話を進めようとひなのに会いに行こうとするからさ、俺必死で止めに来ちゃった。」




「ちょっと、ま…」




「でもさぁ、もしあれだったらひなのやってみちゃう?!アングル的にはそんなに映らないようにするし、そしたら家に帰れるし。っていうか都内まで帰らなくちゃ駄目になるけど!」




「待ってください!!!!って言ってます!!」




あっははーと笑うトモハルに私は声を荒げた。





「そういうのっ、、私嫌いなんですっ。そういう、、、目立つこと、とか…」




ぴたりと口を閉じて、私をまじまじと見るトモハルを、精一杯睨みつけた。




「やる、やらないとかっ…そういうの、、そっちで決めることじゃないですよね?私とその親が決めることですよね?!だから逃げないでちゃんとお断りすれば、それで済むんじゃないですか?」



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