いろはにほへと
トモハルと、早川さんのそんな会話なんて知る由もない私は。
そのまま打ち合わせなんです、と言って、タクシーが来るまで待っていれば良いのに、という母の勧めを断り、居なくなった嵐のような二人について、両親から質問攻めにあっていて。
今までの人生の中で、一番大きな決断だったのではないかという決定に、正直自分が一番驚いていた。
積もり募った想いを抱えて。
ちゃんとしたさよならさえすれば、この気持ちはきっと居なくなるのだろうと思い込んでいて。
『将来』なんて。
全く手に付かなくて。
一年間という年月。
自分は本当にトモハルを待ち侘びていたんだ、と実感し過ぎる程に、気分が高揚していた。
それが、正しいのか、間違っているのかは知らないけれど。
進みさえすれば、いずれ終わりが見えてくることはわかっていた。
終わってしまえばあとは、ただ、元の生活に戻るだけ。
この時点では、そう、安易に考えていた。
だから。
後戻り出来ないという現実が、どれ位苦しいのかという事を―。
文字通り後になってから、嫌になる程、思い知る羽目になった。
そのまま打ち合わせなんです、と言って、タクシーが来るまで待っていれば良いのに、という母の勧めを断り、居なくなった嵐のような二人について、両親から質問攻めにあっていて。
今までの人生の中で、一番大きな決断だったのではないかという決定に、正直自分が一番驚いていた。
積もり募った想いを抱えて。
ちゃんとしたさよならさえすれば、この気持ちはきっと居なくなるのだろうと思い込んでいて。
『将来』なんて。
全く手に付かなくて。
一年間という年月。
自分は本当にトモハルを待ち侘びていたんだ、と実感し過ぎる程に、気分が高揚していた。
それが、正しいのか、間違っているのかは知らないけれど。
進みさえすれば、いずれ終わりが見えてくることはわかっていた。
終わってしまえばあとは、ただ、元の生活に戻るだけ。
この時点では、そう、安易に考えていた。
だから。
後戻り出来ないという現実が、どれ位苦しいのかという事を―。
文字通り後になってから、嫌になる程、思い知る羽目になった。