いろはにほへと
昨日の出来事は夢ではなかったらしい。
私の穏やかな日常は引っ繰り返った。
「はー…」
一度廊下に出ようとした身体を、回れ右してその場に立ち尽くす。
昨晩のご飯は、野菜の煮物と味噌汁、秋刀魚を焼いた。
一か月分のお米は大した量ではないのだけれど、ご近所の青柳さんが毎年田んぼのお米をおすそ分けしてくれる。
仕方なく作った二人分の食事に、トモハルがすごく喜んで、余りに美味しそうに食べるので、不覚にも作った甲斐があったと感じてしまった。
食後は宿題に取り組んで、話かけられないように壁を作っていたのだが、トモハルはそんなのお構いなしに、「この家テレビとかないの!?」と騒ぎ立てていた。
オール無視して、ひどく疲労感に襲われた私は、早々に寝支度を整え、姫子さんの部屋で眠った。
夢を覚えていないほど、深く落ちて、ただただ静けさを感じて眠った気がする。
そのおかげで目覚めはすっきりとしていた。
なのに―。
「ひーなーのー!!!!!!」
今日も朝から無視しよう。
この夏はそのことに集中しよう。
私の穏やかな日常は引っ繰り返った。
「はー…」
一度廊下に出ようとした身体を、回れ右してその場に立ち尽くす。
昨晩のご飯は、野菜の煮物と味噌汁、秋刀魚を焼いた。
一か月分のお米は大した量ではないのだけれど、ご近所の青柳さんが毎年田んぼのお米をおすそ分けしてくれる。
仕方なく作った二人分の食事に、トモハルがすごく喜んで、余りに美味しそうに食べるので、不覚にも作った甲斐があったと感じてしまった。
食後は宿題に取り組んで、話かけられないように壁を作っていたのだが、トモハルはそんなのお構いなしに、「この家テレビとかないの!?」と騒ぎ立てていた。
オール無視して、ひどく疲労感に襲われた私は、早々に寝支度を整え、姫子さんの部屋で眠った。
夢を覚えていないほど、深く落ちて、ただただ静けさを感じて眠った気がする。
そのおかげで目覚めはすっきりとしていた。
なのに―。
「ひーなーのー!!!!!!」
今日も朝から無視しよう。
この夏はそのことに集中しよう。