いろはにほへと
涙は熱い。
そんなことを知る機会も、以前の自分ならなかったのかもしれない。
そこまで考えてはたと気付く。
良いじゃないか。
良かったんだ、これで。
泣いて泣いて。
一生続くんじゃないかと思う想いを抱えていたとしても。
自分が望んだ結末はこれだったじゃないか。
最初から、自分はこうなることを願っていたじゃないか。
だって、どうせ。
この感情はカナウハズナカッタンダ。
ずるずるとトモハルに流され続けて、一緒の時間が長過ぎたから。
早く離れないとと、思っていたじゃないか。
桂馬の気持ちに応えるかは別として。
トモハルへの想いは忘れようと。
桂馬とだったら、それができるかもしれないって。
そう、考えていたじゃないか。