いろはにほへと
メイは、こんな自分みたいじゃなかった。

きちんと、たった一人のー

叶わなくても、ちゃんと一人の人を好きになって、追い掛けてた。

それを、ヒロも知りながら、届かない想いを抱え続けていた。


鏡に映ったメイは、確かにキレイだった。




現実の自分は、こんなにも無力だ。


私を形容するのに妥当な日本語は多い。


周囲が言うことは一理も二理もあると思う。


けど。


だけど。



『中条さん自身が、変わらないと。』



せめて、前くらいは、きちんと見て。


大事な人達に、恥ずかしくないように、胸を張っていよう。


一緒に過ごした時間は、確かに、持ってるんだから。



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