いろはにほへと

桂馬に対する感情が、トモハルと同じかと問われると、そうじゃないと答えると思う。

だけど、そうじゃないけれど、桂馬のことは好きなんだとも思う。

恋愛とか、そういうんじゃないにしても。

逆に桂馬からは、こんなどうしようもない自分の事を、好きでいてくれるというのが、すごく伝わってくる。

澤田もそうだが、そういう空気は、とても居心地が良くて、甘えたくなってしまう。


トモハルと居た時は。
今、桂馬から与えられている感情は、貰わなかった。
嫌われているとまでは思わなかったけれど、自分の気持ちの方が強かった。
名前を付けるまでは、その意味すら、理解していなかったけれど。

DYLKでの話し合いが行われた時。

私は冷水を頭からかけられたみたいに、寒くて。

心が、スーっと冷たくなった。

暫くは立ち直れなかったけど。

桂馬と一緒に居ると、温かい飲み物を飲んで、身体があったまるみたいに、凍った様な心が、温かくなっていくのが、分かる。

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