いろはにほへと
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「じゃ、青柳さんの所に行ってきますね」




買い物から帰宅して食材を冷蔵庫に並べると、直ぐに玄関に戻る。




「あ、米でしょ!?俺もいく」




トモハルもいそいそとやってくる、が。




「いや、、止めてください。」



「えー!!!何で!重たいじゃん!!!手伝うよ!」




トモハルの無自覚さ炸裂。


こんなんで、よく逃亡者が務まるなと思う。




私がこんなサングラスマスク男と一緒にいる所なんか見られでもしたら、たちまち大騒ぎになってしまうどころか、青柳さんに至っては卒倒してしまうだろう。




「少しは、自分が逃亡者だということと、私が高校生だという自覚を持ってください。」




「え!?」




「は…?」




急にトモハルがうろたえ始める。




「ひ、ひなの…高校生、だったの?!JK!?」




その姿に、きょとんとしてしまった。




「あれ、、ご存知なかったですか…??」



「ご、ご存知も何も…俺、、聞いてない…ひなの、落ち着いてるしてっきり…」



「てっきり、、幾つだと思っていらしたんですか?」



「いや…その…」





口ごもるトモハルを見て、はーと溜め息を吐いた。




「ま、そいうことですから。行って来ます。」




「は、はい…」





私が出て行ってから、まだ電気の付いていない薄暗い家の中。




トモハルは玄関の前の廊下に座り込み、天井を見上げた。





「…そりゃ、まずいな。」




勿論そんなこと、私は知る由もない。




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