学園スパイラル~デッドヒートに焦らせて~
「うん、東棟に徘徊する女の霊ね」

「つい先日になくなったと思ったら早かったね」

「だね~」

 以前まであった七不思議は、彼らが全て解決してしまっていた。

 それで平和が訪れたと思っていたら、すぐに別の七不思議が現れたという訳だ。

「なんで学校に集まってくるんだろ」

「居心地がいいんだろう」

「勉強するところなのに?」

 健は眉を寄せて嫌な顔をした。

「彼らは勉強をしなくていいからね。場と考えると広くて静かだ」

「ああ、なるほど」

 妙な納得をして東棟に向かう匠の後ろをついていく。
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