元殺し屋と、殺し屋~anotherstory~











遊園地展望タワーに乗り込んだ僕らは、上からの景色を楽しんでいた。



「凄い良いね!乗れてよかった!」

「そうだね。さすが展望タワー。
下の景色がよく見えるよ」

「・・・あたし、幸せだなぁ」



陽詩を見ると、ニコニコ幸せそうに微笑んでいた。




「お兄ちゃんと一緒に見れて、本当幸せ。
このまま時が止まっても良いなぁって思えるもん。
こんな気持ち、初めてだよ」

「陽詩・・・」

「来てくれてありがとう!
最後の良い思い出になったよ!」



・・・最後?

不思議に思いながら陽詩を見ると。



「・・・ッ!?」



いきなりキスをされた。




不意打ちだよ陽詩。

それは本来、僕の役目のはずなのに。

何故女の陽詩が奪う!?




「・・・ごめんねいきなり」

「陽詩・・・。
何故僕の役目を奪うんだ」

「へ?」







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