元殺し屋と、殺し屋~anotherstory~
「なぁ澪鵺」
「何ですか?」
「お前は、紅羽が好きか?」
「紅羽ですか、好きですよ」
そんなにアッサリ、赤面もせず澪鵺は言える。
少し羨ましいと思った僕は、可笑しいだろうか?
「澪鵺は、紅羽が澪鵺を裏切ることになっても、好きでいられる?」
「変な質問ですね。
紅羽が俺を裏切ることはないじゃないですか。
俺がいくら闇にいても、紅羽は救うと言ったんです。
紅羽が俺を裏切ることは、この世が変になっても天地がひっくり返ってもあり得ません」
凄い自信だな・・・。
「俺だけでなく、恭真も総司もそう思ってますよ。
聞いてみます?」
僕が答える前に、澪鵺は2人を呼んだ。
残された女子3人が不思議そうに見ている。
「なぁ2人とも」
澪鵺は僕が言ったことを全て伝えた。
一言一句漏らさずに。
さすが学園トップの秀才。
記憶力抜群だな。