元殺し屋と、殺し屋~anotherstory~
☆澪鵺side☆
紅羽は紙袋を俺に差し出してきた。
受け取り、中を覗く。
空のような青色のマフラーがはいっていた。
その下には、赤いマフラーもある。
「その赤いのは、私の・・・」
俺は紅羽の首に、マフラーをしめてあげた。
赤いマフラーに顔を埋める紅羽は、可愛い。
紅羽は青いマフラーを、俺の首にしめてくれた。
「・・・ありがとう」
「良かった、喜んでくれて」
紅羽の指先に巻いてある絆創膏が、大変だったのを物語っていた。
不器用なくせに・・・人のために頑張れる。
笑顔のためなら、努力を惜しまない。
紅羽は・・・そんな優しい奴だ。
俺はそっと、紅羽の唇に、自分のソレをくっつけた。
離すと、真っ赤な紅羽がいた。
「やだ・・・恥ずかしい。
・・・ぶえーっくしょんっ!」
女の子らしい可愛い照れ方をした後、紅羽はオッサンみたいなくしゃみをした。
「もしかして紅羽、俺の風邪うつった?」
「え?でも澪鵺からなら嬉しいかなぁ?」
「馬鹿!今日は早く帰れ!それでちゃんと休め!!」
「え、えええぇぇぇぇええ!?」
【いったんEND】